第 23 号
新たな宣教師のために
~ サレジオ会宣教ニュース ~
2010 年 11 月 11 日
親愛なる兄弟会員の皆さん、
ポーランドのチェストホーヴァより心からのあ
いさつを送ります。
3 年近く前、第 26 回総会は各管区に次のように
求めました。「宣教の精神を促し、総長には「missio
ad gentes」のために人材を寛大に提供し、信徒(協
働者)や家庭からも宣教師の召命を促進する。」(49、
日本語版:福音化の緊急性 27)総会のこの呼びか
けにこれまでに応えてくれた 43 の管区に感謝しま
す。ベトナムは、この 3 年間に 29 人の宣教師を送っ
てくれた、最も寛大な管区です。また、2010 年に、
若いアフリカ‐マダガスカル管区は、受け入れた
宣教師よりも多くの宣教師を初めて送り出しまし
た。
私は何度も自問してきました。ある教会、ある
いは管区が、普遍教会の必要に応えてより多くの
宣教師を送り出すことをやめるならどうなるだろ
う、と。たしかに深刻な結果があるにちがいあり
ません。教会は成長しなくなるでしょう。自らの
必要性だけに目を向け、内向きになることは、カ
トリック性(普遍性)を失うことにつながり、宣
教の道を歩まなくなり、その過程で自らの信仰の
成長を危険にさらすのです。普遍教会の必要性に
自らを閉ざすことによって、自らの挑戦に立ち向
かう勇気も失います。
ラテン・アメリカでは、「私たちの貧しさの中か
ら分け与える」ことが多くの実りをもたらすこと
を人々は発見しました。それは、自らの地域での
福音宣教においてさえそうなのです。アジアとア
フリカは、遠くから来た宣教師たちのおかげで最
近受け取った信仰は、分かち合われるべき賜物で
あると確信しています。ヨーロッパのいくつかの
管区の姿勢はたいへん意義深いものです。召命の
激減と会員の高齢化にもかかわらず、寛大にも数
少ない若い会員を宣教地へ赴かせています。これ
は教会の感覚です(会憲第 13 条)。その上、40 億
人もキリスト者でない人々がいると思うだけで、
私たちは落ち着いていられません!
福者ミカエル・ルア帰天 100 周年を祝いながら、
ドン・ボスコに忠実であるとはどういうことか、私
たちはドン・ルアから学びたいと思います。総長と
しての 22 年の奉仕の間、ドン・ルアは 31 回の派遣
をもって 1465 名の宣教師会員を、アメリカ大陸、
アフリカ、アジアの開かれたばかりの多くの宣教地
に派遣しました。ドン・ルアは、毎年 1 月のボレッ
ティーノ・サレジアーノで宣教地の新たな展開につ
いて協力者たちと分かち合い、始まろうとするその
年の大胆な計画実現のために支援を求めました。ル
ア神父に倣い、今年は、第 141 回宣教師派遣の実り
と、2010 年 7 月に総長によってあらためて打ち出
された今日のサレジオ会宣教の緊急な必要性につい
て、皆さんに紹介したいと思います。
毎月 11 日に、私たちは宣教師たちのため、また
新たな宣教の召命のために祈ります。
サレジオ会召命の中の宣教師召命の識別を助ける
ため、福音を知らない人々へ遣わされる宣教師たち
のたどる歩み、その諸段階をここにあげます。
1. 初期養成において宣教に関する最新の情報と
養成がなければ、新たな宣教師の召命は期待できま
せん。
2. この歩み全体は、総長にあてた願書をもって
始まります。言うまでもなく、願書は会員の最初の
識別に基づいて出されるものです。
3. 第一に、宣教召命についてよく識別すること
が大切です。総長にあてて願書が提出された後、候
補者の長上は、識別の過程において、規範に基づい
て本人を助けるよう求められます。支部、管区、宣
教部門の3つのレベルの間のよい協力関係の鍵とな
るのは識別です。何よりも、養成担当者たちとの相
談の上での管区長と管区評議会の見解は、非常に大
切です。